AKB48のメンバーも「AKBは恋愛禁止」だと公言し、「AKB48は恋愛禁止グループ」という認識は、一種の常識として多くの人の中にあるのではないでしょうか。
しかし実際には、AKBの48のメンバーが熱愛や結婚でスクープされることは少なくない…
そもそもAKB48が結成された時には無かった「恋愛禁止」というルールですが、これは本当に存在するのでしょうか。
あるとするならそれはいつから、なぜ、何をきっかけに作られたものなのでしょうか。
今回は
なぜAKB48は恋愛禁止グループになったのか。
きっかけや経緯、理由などについて徹底的に調べてみました。
なぜAKB48は恋愛禁止になったのか?
2005年にデビューし、「会いに行けるアイドル」として話題になったAKB48。
そもそも恋愛禁止というルールはあるのか。というと、どうやら恋愛についての契約書があったようです。
2012年4月21日放送の『王様のブランチ』にAKB48メンバーたちが出演した際、中居正広が「この中で、女の子同士でデキちゃったってことはないの?」と質問。
これに対し指原莉乃は「誓約書があって、書いたことがある」「異性とも同性とも恋愛禁止」などと発言し、恋愛禁止ルールの存在を明らかにしました。
結成された当時は「恋愛禁止」というような明確なルールはなかったAKB48ですが、どうやら2人のメンバーの恋愛事情をきっかけにできたようです。
AKB48恋愛禁止のきっかけは菊池彩香と前田敦子⁉
菊地彩香のスキャンダル
2008年7月末、菊地彩香の「彼氏」とのツーショットプリクラ画像がネットで流出し、巨大掲示板「2ちゃんねる」を中心に騒動となりました。
当時AKB48の初代「チームB」に所属し、数々のリリース曲に選抜されていた菊池は、15歳ながらチームBの主力メンバーでした。
「3ヶ月、ずっと一緒」と書かれ、親しげに密着して撮られたプリクラは、彼氏のプロフィールページから流出したと言われ、そのページには性的関係を示唆する記述もあったと言います。
このプリクラの流出に「現役アイドルが付き合ってるなんて嘘だよね?」「真実を教えてほしい」と多くのファンたちからコメントが寄せられましたが、菊地彩香は沈黙を守っていました。
しかし、菊池のプロフ仲間がファンたちのコメントに逆ギレ。
(彼氏がいたって)いいじゃん!というような開き直り的な発言もあり、ファンたちから大バッシングを受けるように…、菊池のプロフ仲間もそれに負けじと応戦したことで、ネット上で激しい罵り合いになってしまったのです。
さらに「AKB劇場を手榴弾で爆破する」という犯行予告まで届き、収拾のつかない状態になってしまいました。
この騒動後、菊地彩香は公演を休演。
その後2008年8月14日、菊地彩香はAKB48からも、プロダクション尾木からも解雇されることになりました。
AKB48の公式ブログでは菊地彩香の解雇について、「菊地彩香は、AKB48のメンバーとしての自覚に欠けた軽率な行動を取ったことが判明した」とし、「私たちスタッフも、管理責任を痛感しております。これから更に、メンバーの生活態度の始動を徹底して参ります」と、AKB48の所属事務所AKSの窪田康志社長の署名入りで発表されました。
この一件以降「恋愛禁止」というルールが厳格化したものとみられ、運営会社であるAKSが、突如メンバーの保護者に対して「誓約書」なる書面ににサインをするようにと要請してきた、とメンバーの親族を名乗る人物が「週刊文春」(2010年5月6日・13日号)に暴露しています。
どうやら「彼氏」とのツーショットの流出による解雇を機に、恋愛禁止が厳格され、契約書への署名ということが行われるようになったようです。
前田敦子の告白
2021年6月放送のフジテレビ系「突然ですが占ってもいいですか?」に出演したAKB48全盛期のセンター前田敦子は、グループ在籍中の16歳の時にツラい恋愛を経験した事を告白。
「私が恋愛でぐちゃぐちゃになったのがきっかけで、(AKB48が)恋愛禁止になっちゃって」と、ルールが設けられたキッカケを明かしています。
前田敦子が16歳だったのは2007年〜2008年頃、
その時の恋愛について前田敦子は「初めての恋愛で、決していい恋愛ではなく、病んで、男の人が怖くなった」「プロデューサーの秋元氏にも相談した。その恋愛が仕事にも支障をきたすようになり、恋愛禁止のルールができた」と語っていました。
この話が本当だとすれば、この頃の前田敦子の恋愛で恋愛禁止のような雰囲気はあったものの、菊池のスキャンダルが大事になってしまったことで、危機感を募らせた運営側が、他のメンバーにも同様の認識を持つよう契約書という形で促したのが恋愛禁止のルールの始まりなのかもしれません。
AKB48の生みの親:秋元康の恋愛禁止についての見解は?
AKB48の生みの親である秋元康は恋愛禁止についてどのように語っているのかと言うと、恋愛禁止ルールがあるかのような発言をしたこともあれば、そんなものは無いと言い放ったこともあり、なんだかとても曖昧な印象です。
恋愛禁止とは言ったことがない
秋元氏は2012年12月1日、幕張メッセ(千葉市)の握手会会場から「今日は一日”AKB”三昧 IN 幕張メッセ」(NHK-FM)の生放送に出演した際、恋愛禁止条例について、このように語っていた。
「恋愛禁止条例ってよく言われますけど、これはやっぱりAKB48にとっては必要なものだと思いますか」と質問された秋元氏。
秋元氏は、「多分ですよ、僕は一度も言ってないんですよ、恋愛禁止条例って。それが面白いと思ったんで『恋愛禁止条例』っていう公演(08年10月から10年5月まで行われたチームAの劇場公演)を作ったりはしたけど」とした上で、AKB48を甲子園目指す野球部に例えて「やっぱり恋愛をしながら甲子園を目指すっていうのはなかなか難しいんじゃないかなと思うんですよね」と語った。
恋愛禁止条例という公演もやっていながら、ルールとしては決めていない。
あくまでAKB48の活動に夢中になっていれば、恋愛などする暇はないのでは、というような口ぶりでした。
恋愛禁止はネタ
2013年2月23日、TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」に、秋元がゲストとして出演した際には、恋愛禁止はネタと語っていた時もありました。
この頃、「週刊文春」による恋愛スクープ記事が連発していたAKB。
この現状に対し、秋元氏は
「私は恋愛するなとは言っていない。恋愛禁止というのはいわばネタであり、ペナルティというのは、どうしたらファンは許してもらえるのか、彼女たちが考えること」
と恋愛禁止条例の存在そのものを否定するかのような発言をしていました。また、
「だからファンからはペナルティの差に納得できないという声も上がるが、本来規則がないんだから罰則もないから仕方ない。何をやっても狙っているように思われ、万策尽きたかもしれない…」
と発言しています。
秋元氏の発言を受けた当時の総監督:高橋みなみの発言
AKBは恋愛禁止と公言してきたメンバーたちにとって、恋愛禁止条例の存在そのものを否定する秋元康氏の発言は、驚きの発言だったようです。
当時の総監督だった高橋みなみさんは、「秋元康さんが疲れているのではないか」と心配しつつ、AKB48に恋愛禁止ルールは存在しているとコメントしていました。
「(秋元さんが)そんなこと言ったんですか⁉」「疲れてんじゃないですか?〜…」と秋元氏の発言に驚くと共に、心配しつつ、「一応我々が掲げていたルール。グループには一応、総監督として掲げておきます」と、依然としてグループ内に恋愛禁止ルールは存在しているという認識を示していました。
恋愛禁止のルールの曖昧さと、運営側と当事者間になんだか大きな認識の違いがあるように感じられますね。
岡田奈々のスキャンダルにより、改めて問われた恋愛禁止
2022年11月19日の岡田奈々の熱愛報道により、11月20日にAKB48の総監督:向井地美音がTwitterで、今まで曖昧になっていた『恋愛禁止』というルールについて言及しました。
このTwitterの「あなた」は岡田奈々だと言われています。
いままで曖昧だった「恋愛禁止のルール」どのような結論を迎えるでしょうか…
【最新】AKB48運営側の恋愛禁止についての見解(2022年11月21日時点)
2013年頃は恋愛禁止のルールの存在はなく、ネタとしていた運営側ですが、現在の認識はどうなのでしょうか。
2022年11月21日に現在のAKB48の総監督である向井地美音が運営に確認を取ったというので、見てみましょう。
向井地さんによると、AKBに恋愛禁止のルールは無いとのことでした。
では、メンバーの指原莉乃等が言及していた恋愛禁止に対する契約書というのは何だったのでしょうか…。
基本的に明文化されたものではなく、あくまでも暗黙にすぎなかったのかもしれませんが、恋愛禁止ルールが機能していたことも、世間でAKBが恋愛禁止グループという認識が生まれたのも確かです。
AKB48に恋愛禁止ルールはない⁉に対する世間の声
2022年11月21日のAKB48総監督:向井地美音さんの「AKBに恋愛禁止のルールは無い」という投稿に、たくさんの声が寄せられています。
いままで熱愛報道で辞めたメンバーは何だったの?
いままで熱愛報道があったことで卒業や、丸刈りになったメンバーがいたのも事実。
それは恋愛禁止という暗黙のルールを破ったことによるペナルティと認識していた人からすると、いままで辞めていったメンバーはなんだったんだろうという疑問や、卒業したメンバーの気持ちを心配する声も多くありました。
恋愛禁止で売ってきたのは事実でしょ
メンバーが「恋愛禁止のルール」があると公言してきたこともあり、それを信じてファンとして推してきた人も多いのでしょう。
それが付加価値となって売れてきたというのも否定できない部分なのでは無いかとも思います。
恋愛禁止というのを掲げて売ってきたのは事実のはずなのに、という声が多くありました。
恋愛禁止は人権的に明文化できないけど、暗黙のルールでしょ
運営側の言っていた「メンバーそれぞれが自覚を持って…」という「自覚」の部分には、「ルールとして明記していなくても分かるよね?」というような暗黙の了解として存在していると考える方も多くいました。
また、「恋愛してても人気が落ちない自信があればどうぞ」ってことでしょ、と解釈する方もいました。
恋愛禁止に関する著名人の名言
AKB48だけでなく、この世にはたくさんのアイドルたちが存在します。
恋愛禁止を公言しているグループはいませんが、アイドルの熱愛報道等が大きく取り上げられた際に、多くの反響を得ていた著名人のコメントをまとめてみました。
ジャニー喜多川さんの名言
多くの男性アイドルを抱えるジャニーズ事務所の前社長、ジャニー喜多川さんは昔からアイドルの恋愛について、このように話しています。
いちいち恋愛禁止だと言わないと解らない子はトップアイドルにはなれない。
そんな当たり前のこと言われなくても守れる子しかトップにはいけない。
だからわざわざ恋愛禁止とは公言しないだけだよ。
歳をとって周りがアイドルだと認めなくなったら恋愛も結婚もすればいい。
ただ周りの子にアイドルとしての必要性を求めているうちはアイドルに徹しなければ。アイドルは仕事じゃない。そういう人種なの。
アイドルとしてトップに立つためには、恋愛をしている場合ではないという見解は、秋元氏と同様のように思います。
また多くのトップアイドルを世に送り出して経験上の見解もあるのでしょう。
ジャニーズ菊池風磨が語ったアイドルの恋愛感
テレビ番組内で、菊池風磨さんが「ジャニーズってさ、恋愛はOKなの?」と聞かれた際、アイドルの恋愛観について、このように語っていました。
(恋愛について)「ダメとは僕は言われたことは無いですね。」と返答。ジャニー喜多川さんも「男の子なんだから恋ぐらいするでしょう」と言っていたことを明かしました。
さらに菊池は「最低限のマナーですね」と前置きし、「街中で人目に触れるときとか手を繋いで歩いちゃて、もしそれが誰かに見られた時にどういう気持にさせられますか?それがファンだったっりとか。こういう仕事をさせてもらってる中でのマナーは守りましょうねってのはありますね」と語りました。
恋愛禁止というのを、事務所から名言されているわけではない。しかし、守るべきマナーはある。ということですね。
明石家さんまさんが道重さゆみに語った名言
明石家さんまさんが元モーニング娘。の道重さんに語ったアイドルの恋愛についてのコメントも話題になりました。
明日大阪で握手会、明後日仙台で握手会、来てねって言って飛んできてくれる男なんておれへん。
彼氏だって旦那だって、そんな男いない。ファンだけや、そんな我儘についてきてくれるのは。
だからアイドルの恋は隠さなあかん。それがファンへの誠意や。
ファンにとってもアイドルは大きな存在ですが、アイドルにとってもまたファンは大きく大切な存在で、熱愛報道などを出さないことは、ファンにとって示すベき誠意ではないかという見解です。
これには多くのファンが共感し、話題になりました。
AKB48はなぜ恋愛禁止になったのか⁉きっかけや経緯、理由のまとめ
恋愛禁止グループという印象の強いAKB48ですが、2008年頃、菊地彩香や前田敦子の恋愛事情がきっかけに、恋愛禁止というものがメンバー内にも大きく認識され、恋愛を禁止するかのような契約書への署名をメンバーに課したこともありました。
その後、事務所は恋愛禁止というルールは無い、あくまでネタと言う見解を発表していましたが、メンバーがこれを否定するなど、運営側、アイドル、ファンの間で認識のズレがありました。
2022年11月21日の時点でAKBには恋愛禁止のルールが無いことが、現総監督:向井地美音のTwitterにより明かされましたが、今までのメンバーの卒業や、恋愛禁止で売っていた事実を元に、たくさんの疑問や、今更変更かなどの苦言が寄せられています。
アイドルの恋愛を禁止するのは人権的に無理なこともあり、明言する事務所はありませんが、業界的に暗黙のルールやマナーとして守らなければならない部分はあるのでしょう。
人を好きになること、結婚することは、とても喜ばしいことですが、大きなスキャンダルとなり祝福されるどころか、グループを辞めなくてはいけなくなったり、いままでの頑張り全てが否定されたりというのはとても悲しいことですね。
今後アイドルの恋愛禁止ルールについて、なにか運営側から言及されるのでしょうか。
なにか情報がありましたら追記します。